窓シャッターのコウモリ対策|侵入経路と安全な防ぎ方・修理目安を解説

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住宅の窓シャッター付近を飛ぶコウモリと侵入対策を解説するイメージ

窓の下に小さな黒いふんのようなものが落ちている。夕方になると、シャッターの上から何かが飛び出してくる。

コウモリかもしれないと気づくと、いつものように開け閉めしてよいのか迷います。

窓シャッターの周辺にコウモリがいる疑いがあるときは、内部へ手を入れたり、追い出すために開閉を繰り返したりしないでください。

まず安全な場所から出入りや落下物の位置を確認し、コウモリへの対応と、シャッター本体の不具合を分けて考えましょう。

追い出しや再侵入防止は、コウモリに対応できる業者へ相談する内容です。その後も板の変形や開閉不良が残る場合は、シャッター修理の点検が必要になります。

シャッター修理ガイドの相川です。この記事では、自分で確認できる場所、避けたい対策、侵入防止と修理を進める順番を説明します。

慌ててすき間を塞ぐ前に、確認しておきたいことがあります。
  • コウモリの侵入が疑われる場所と見分け方
  • 自分で確認できる範囲と避けたい作業
  • 追い出し・清掃・再侵入防止の進め方
  • 害獣対応とシャッター修理の相談先の違い
執筆者 
相川

シャッター修理職人/一人親方。約30年、シャッター修理ひとすじ。現在もメーカーのシャッター修理の現場に立ち、メーカー指定の社内研修・資格を保有しています。当サイトでは、記事の修理方法・費用・安全面を現場の実務にもとづいて確認し、執筆。専門用語をできるだけ避け、読んだ方が後悔しない判断ができる情報をお届けします。

まず触らずに状況を確かめる

ふんらしきものが落ちていても、それだけでシャッターボックス内部への侵入は断定できません。まずは何が起きているかを外から確認し、動物への対応が必要なのか、設備の修理も必要なのかを見ていきましょう。

最初は触らず開閉を控える

出入りを見た、ボックスの中から生き物の気配がするなど、内部にいる可能性がある場合は、追い出す目的でシャッターを動かさないでください。音が消えるまで何度も開け閉めする方法も避けましょう。

また、ボックスをたたく、すき間に棒を差し込む、手探りで中を確かめるといった作業は不要です。動物に接触するだけでなく、シャッター内部の部品に触れてしまうおそれもあります。

自分で行うのは、安全な場所から見る・記録するところまでにしましょう。二階の窓から身を乗り出す、脚立でボックスをのぞく、カバーを外すといった確認は避けてください。

小さなお子さんやペットが落下物へ触れないようにし、家族にも状況を伝えておきましょう。ふんのようなものを見つけた段階なら、まず写真を残し、どの場所から落ちているかを確認するところからで大丈夫です。

侵入箇所は外から確認する

窓シャッターの周辺では、上部のボックス付近、外壁との取り合い部分、近くの軒下などが確認対象になります。ただし、見えているすき間がすべて侵入口とは限りません。

住宅の外壁に設置された窓シャッターを外側から確認する様子

確認するのは、ボックス周辺や外壁との境目など、地面や室内から安全に見える範囲です。画像は外観の説明用で、コウモリ被害を示すものではありません。

同じ窓の上から飛び出す様子を見た場合は、出てきた位置と時刻を記録してください。夕方などに離れた場所から見える範囲で観察し、出入口へ近づいて待ち構える必要はありません。

鳥取県は、住宅に住み着くコウモリについて、1cmほどのすき間でも出入りできると案内しています。ただし、この数字は小さな開口も確認対象になるという目安です。

1cm未満なら必ず防げる、見えるすき間をすべて埋めればよい、という意味ではありません。

出典:鳥取県「野生鳥獣の捕獲等に係るよくある質問」コウモリに関する項目(掲載日:2025年11月27日、確認日:2026年10月24日)

ふんや音だけでは断定しない

窓の下にふんらしきものがあっても、ボックス内部にいるとは限りません。上の軒や外壁付近から落ちてきた可能性もあり、別の生き物のふんである場合もあります。

黒い粒だからコウモリ、細長いからネズミと、見た目だけで決めないでください。指でつぶして中身を確かめる必要もありません。

落ちている場所、量、いつ気づいたかを写真と一緒に伝えましょう。

音についても同じです。夕方に気配があるのか、風が吹いたときだけ鳴るのか、開閉中だけ金属音がするのかで確認する内容が違います。

気づいたこと まだ分からないこと 残しておきたい記録
窓の下にふんらしきものがある 生き物の種類、落下元、内部への侵入 落下場所と全体の写真、見つけた日
夕方に窓の上から飛び出した 正確な出入口、内部に残っている個体 出てきた位置、時刻、安全に撮れる動画
ボックス付近から音がする 動物の気配か、風や設備の音か 音の時間帯、風や操作との関係
シャッターが途中で止まる 侵入との関係、設備側の故障原因 止まっている位置、傾きや変形の有無

動物の種類や故障原因まで、自分で突き止める必要はありません。何を見たかが分かれば、相談先が調査する手掛かりになります。

相談先の分け方とシャッター修理

相談先は作業の目的で分ける

最初の相談先は、今困っている内容によって変わります。追い出しと設備修理を混同しないよう、次のように考えてみてください。

相談したい内容 主な相談先 確認したい範囲
出入り・生息状況の調査 コウモリに対応できる害獣対策業者 侵入口と内部に残る個体の確認方法
追い出し・清掃・侵入防止 コウモリに対応できる害獣対策業者 施工箇所、清掃範囲、再発時の対応
捕獲許可などの手続き 自治体の鳥獣担当窓口 地域の手続きと担当部署
板の変形・レール外れ・開閉不良 メーカー窓口・シャッター修理業者 原因、交換部品、作業前の動物対応の必要性
外壁側の破損や補修 施工店・工務店など 建物側の補修と侵入防止施工の分担

自治体へ相談すれば、必ず職員が追い出しや駆除に来るわけではありません。捕獲・駆除を行わないと案内している自治体もあるため、相談時には対応内容を聞いてください。

賃貸住宅では、業者を手配する前に管理会社や貸主へ連絡しましょう。分譲マンションも、外壁や窓まわりの工事が関係する場合は管理窓口への確認が必要です。

開閉不良が残る場合は修理へ

コウモリへの対応後も、板が斜めになる、途中で止まる、こすれる音がする場合は、シャッター側の点検を依頼しましょう。ただし、不具合がコウモリによるものかどうかは、確認するまで断定できません。

窓を覆う横長の板をスラットと呼びます。その板が左右のレールから外れていたり、曲がっていたりするときは、押し戻したり無理に巻き上げたりしないでください。

窓シャッターのスラットがレールから外れて引っ掛かっている状態の説明画像

レール外れなどの設備不良は、動物への対応とは別に点検が必要です。画像は故障状態の説明用で、コウモリが原因と確認された事例ではありません。

相談時には、コウモリへの対応が済んでいるか、いつから動きが悪いか、薬剤や封鎖材を使ったかを伝えてください。すでに別の業者が作業した場合は、施工写真や報告内容も役立ちます。

動かなくなっている方は、雨戸・窓シャッターが開かないときの確認事項も参考にしてください。内部に動物がいる疑いが残る場合は、開閉確認を進めず、その状況から相談しましょう。

以下は、シャッター本体の変形や開閉不良についての修理相談先です。コウモリの追い出し・清掃・侵入防止まで依頼できるとは限らないため、修理受付時にも状況を伝えてください。

※コウモリへの対応状況も、受付時に伝えましょう。
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自分でしない作業と法律上の注意

無許可の捕獲や殺傷は避ける

野生のコウモリは鳥獣保護管理法の対象で、許可なく捕獲したり殺傷したりすることは原則としてできません。家に入り込んで困っている場合も、自由に捕まえてよいわけではありません。

網で捕まえる、粘着物で捕獲する、殺す目的で薬剤を使うといった対応は避けてください。捕獲が関係する作業については、自治体の鳥獣担当窓口で手続きを確認する必要があります。

また、つくばみらい市は、野生のコウモリには寄生虫や病原体が付着しているおそれがあるため、素手で触らないよう案内しています。弱って動かない個体を見つけても、直接つかまないでください。

出典:つくばみらい市「コウモリを見かけたら」(確認日:2026年10月24日)

シャッター内部は自分で開けない

上部のボックスには、窓を覆う板を巻き取る機構などが収まっています。電動式では、モーターや配線などがある商品もあります。

中を見たいという理由でカバーを外すのは避けましょう。

窓シャッターボックス内部のシャフトと巻き取り機構を示す画像

ボックス内部には巻き取り機構があります。構造の説明用画像であり、コウモリの侵入を確認した写真ではありません。

コウモリへの対応でボックスを開ける必要がある場合は、その作業を誰が行うかを依頼先と確認してください。害獣対応の業者が、すべてのシャッターの分解・復旧まで扱えるとは限りません。

反対に、シャッター修理業者がコウモリの追い出しや清掃まで対応しているとも限りません。内部にいる疑いを隠さず伝え、必要なら両方の業者で作業範囲を調整してもらいましょう。

忌避剤を内部へ吹き込まない

コウモリ対策として、忌避剤を使う方法が自治体から紹介されることもあります。ただし、屋根裏などへの一般的な案内を、機械が入ったシャッターボックスへそのまま当てはめないでください。

薬剤には使用場所や対象、使用量の指定があります。内部の状態や商品の適合が分からないまま、すき間へ大量に吹き込む方法は避けましょう。

煙を入れるために火を使う、水を流し込む、刺激のある液体を部品へかけるといった作業も行わないでください。動物への対応だけでなく、建物やシャッターへの影響も考える必要があります。

また、忌避剤で一時的に姿が見えなくなっても、侵入口が残れば対策が完了したとは言えません。薬剤を選ぶことだけに集中せず、出入口と再侵入防止まで含めて相談しましょう。

ふんの清掃は無理をしない

ふんらしきものは、素手で触ったり、判別のためにつぶしたりしないでください。乾いたものを勢いよく掃き散らすなど、周囲へ広げる作業も避けたいところです。

ボックスの奥や高い場所にたまっている場合は、家庭で行う通常の掃除とは分けて考えましょう。量が多い、においがある、内部へ入り込んでいる場合は、清掃範囲と必要な処理をコウモリ対応の業者へ確認してください。

消毒についても、薬剤を多く使えばよいわけではありません。電動部品や外壁など、場所ごとに材料への影響を考える必要があります。

見積もりでは清掃・消毒という項目だけでなく、どこをどのように処理するのかを聞きましょう。

処分方法が分からない場合は、自治体の廃棄物担当窓口へ確認してください。コウモリ本体や死骸の扱いが関係する場合は、そのことも伝えます。

再侵入を防ぐ封鎖と見積もり

再侵入を防ぐには、出入口の確認、内部に残っていないことの確認、清掃、適切な封鎖を順に進めます。シャッターの動きや排水に必要な部分を塞がず、設備の機能を保つことも大切です。

中にいないことを確認して封鎖

すき間を見つけても、その場で塞がないでください。内部にコウモリが残ったまま封鎖すると、閉じ込めてしまうおそれがあります。

一匹が飛び出したのを見ただけでは、すべて出たかどうかは分かりません。奥に別の個体が残っている可能性もあるため、出入りの調査と内部の確認を含めて対応してもらいましょう。

また、時期によっては飛べない子がいたり、活動が少なく外へ出にくかったりします。鳥取県は、幼獣のいる時期や冬眠前後の封鎖に注意するよう案内しています。

暦だけで一律に決めず、現場の状態を見て作業時期を決める必要があります。

基本は、侵入口を調べる、内部に残っていないことを確認する、清掃と侵入防止を行う、という流れです。追い出したように見えることと、封鎖してよい状態であることは別です。

ネットやパテで塞ぐ前の注意

侵入防止には網やシーリング材などが使われる場合がありますが、窓シャッター周辺では塞いでよい場所の判断が重要です。

板が動く通り道、排水に必要な部分、点検のために外す部分などへ自己判断で材料を入れると、開閉や手入れに支障が出るおそれがあります。見えているすき間が、施工不良による穴なのか、商品の構造上必要なのかも確認しなければなりません。

板が通るレールへスポンジを詰める、ボックスの開口をまとめてテープで覆う、動く部分の近くへ網を垂らすといった方法は避けてください。

◆相川のワンポイントアドバイス

業者には「どこを塞ぐのか、シャッターの動きや水の抜け道に影響しないか」を聞いてみてください。難しい部品名を覚えなくても大丈夫です。

施工前後の写真を見せてもらうと、何をしたのか分かりやすくなりますよ。

外壁側の補修が必要な場合は、その範囲も見積もりへ含めてもらいましょう。コウモリ対策の施工と、シャッター本体の部品交換は、別の作業になる場合があります。

見積もりは施工範囲を確認する

コウモリ対策の費用は、侵入口の数、高所作業、清掃の量、ボックスの分解・復旧の有無などによって変わります。シャッター修理も、必要な調整や交換部品によって別途費用がかかる場合があります。

そのため、窓一か所なら必ずいくら、という共通の金額はここでは確認できません。見積もりでは、調査、追い出し、清掃、封鎖、設備の復旧がどこまで含まれているかを確認してください。

再発保証がある場合も、対象となる箇所、期間、別の場所から侵入した場合の扱いを聞いておきましょう。シャッター修理の保証と、コウモリ対策の保証が同じとは限りません。

追加作業が必要なときは、着手前に内容と金額を伝えてもらうよう依頼してください。二社へ依頼する場合は、作業の順番と、ボックスを元に戻す担当まで決めておくと行き違いを減らせます。

窓シャッターのコウモリ対策でよくある質問

コウモリが飛び出したら、すぐ穴を塞げますか?

一匹が出たことだけでは、内部に残っていないとは判断できません。幼い個体などが残る可能性もあるため、封鎖前に生息状況を確認する必要があります。

シャッターの動きや排水に必要な部分も塞がないようにします。

シャッターを動かして追い出してもよいですか?

追い出す目的で開閉を繰り返すのは避けてください。内部へ手や棒を入れたり、ボックスをたたいたりせず、安全な場所から出入りの位置を記録して相談しましょう。

自分で捕まえて外へ逃がしてもよいですか?

野生のコウモリの捕獲には原則として許可が必要です。外へ逃がすつもりでも、自己判断で捕まえないでください。

手続きが関係する場合は自治体の鳥獣担当窓口へ相談します。

小さな黒い粒はコウモリのふんですか?

見た目だけでは断定できません。また、窓の下に落ちていても、ボックス内部から落ちたとは限りません。

素手で触ったりつぶしたりせず、位置と量が分かる写真を残してください。

シャッター修理業者に全部頼めますか?

対応範囲は業者によって異なります。動物の調査・追い出し・清掃・封鎖と、板やレールなどの設備修理は分けて確認してください。

ボックスを開ける必要がある場合は、分解と復旧の担当も決めておきましょう。

侵入対策とシャッター修理

窓シャッター周辺にコウモリがいる疑いがあるときは、触らず、安全な場所から出入りや落下物の位置を確認しましょう。ボックスを開けたり、開閉を繰り返して追い出そうとしたりする必要はありません。

再侵入防止は、内部に残っていないことを確認してから行います。すき間を見つけたらすぐ塞ぐのではなく、シャッターの動きや排水への影響も考えて施工することが大切です。

コウモリへの対応は、調査・追い出し・清掃・封鎖を扱う業者へ。その後も変形や開閉不良がある場合は、シャッター修理の点検へ進みましょう。

今あるシャッターの動きに異常がある方は、コウモリへの対応状況も伝えたうえで、必要な修理内容と費用を確認してみてください。

※動きの異常と、薬剤や封鎖材を使ったかを伝えましょう。
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執筆者:相川