台風の飛来物や空き巣が気になり、窓へシャッターを後付けしたい。でも、手動と電動でいくら違うのか、腰高窓なら安くなるのか、分かりにくいですよね。
商品価格だけを見て依頼すると、電気工事や足場、下地補強が加わり、予算を超えることがあります。
結論から言うと、窓シャッターの後付け費用は、本体・取付工事・電気工事・追加工事を含む総額で比較することが大切です。
初期費用を抑えたいなら手動、日々の開閉負担を減らしたいなら電動が候補になります。私はシャッター修理に約30年携わり、現在も一人親方としてメーカーの修理業務を担当しています。
この記事では、メーカー公式の参考価格をもとに、後付け費用、手動と電動の違い、腰高窓と掃き出し窓の考え方、追加費用、DIYの危険を解説します。
窓シャッター後付け費用の結論
工事費込みの公開例では、掃き出し窓への後付けが手動約17万~22万円、電動約30万~36万円、通風できる電動タイプ約42万~50万円です。設置場所や仕様により変わるため、あなたの窓では現地調査後の見積もりが必要です。
後付け費用とシャッター修理の基本
後付け費用の相場を確認する
YKK APが公開するマドリモ シャッターの参考価格では、外部に干渉物のない幅168cm・高さ208cmの掃き出し窓へ取り付ける場合、
- 手動が約17万~21万円、
- 手動の耐風仕様が約18万~22万円、
- 電動が約30万~36万円、
- 通風・耐風仕様の電動が約42万~50万円です。
この価格には、商品代、現地調査費、配送費、施工費、取付諸経費、消費税が含まれます。電動は、外部電源がなく電源まで約5mの場合の電気工事費も含む参考例です。
2020年9月時点の実勢価格調査と2024年2月時点の公表価格をもとにした例なので、2026年10月現在の販売価格を保証するものではありません。
出典:YKK AP「マドリモ シャッター」(2026年10月1日確認)
| 種類 | 参考価格 | 特徴 | 別途確認する費用 |
|---|---|---|---|
| 手動標準タイプ | 約17万~21万円 | 手で上げ下げする | 足場、撤去、下地補強など |
| 手動耐風タイプ | 約18万~22万円 | 耐風性能に配慮した仕様 | 足場、撤去、下地補強など |
| 電動標準タイプ | 約30万~36万円 | リモコンで開閉できる | 配線距離、分電盤、足場など |
| 電動通風タイプ | 約42万~50万円 | 閉めた状態で採光・通風できる | 配線、足場、追加部材など |
表は指定寸法と条件による一例です。腰高窓、小窓、出窓、2階窓、雨戸付きの窓へ、そのまま同じ金額を当てはめることはできません。商品代だけの価格表と工事費込みの参考価格も、分けて確認してください。
LIXILの本体価格を見る
LIXILのリフォームシャッターは、公式サイトで電動22万3,100円から、手動12万6,100円からと案内されています。ただし、どちらも消費税、組立代、取付費、運賃を含まない商品価格です。
出典:LIXIL「リフォームシャッター」(2026年10月1日確認)
YKK APの工事費込み参考例と、LIXILの商品価格を横並びにして、どちらが安いとは判断できません。
見積もりでは、取付工事、配送、電気工事、下地部材、コーキング、撤去処分、諸経費、消費税まで含めた総額を出してもらいましょう。
同じメーカーでも、標準、耐風、採風、防火、スマートフォン対応などの違いで価格は変わります。
窓の寸法だけでなく、何のために付けるのかを決めると、不要な機能へ費用をかけずに済みます。
手動と電動の違いを比べる
手動式は、電源やモーターを使わず、手で上げ下げします。商品と工事の費用を抑えやすく、停電時も通常どおり操作できることが利点です。
一方、毎日の開閉では窓を開け、手を伸ばして操作する必要があります。
電動式は、窓を閉めたままリモコンやスイッチで操作できます。雨風や冷気を室内へ入れにくく、腰や肩への負担も減らせます。
大きな掃き出し窓、毎日使う寝室やリビング、高齢の方が操作する窓では、費用差に見合う便利さを感じやすいです。
その代わり、電動式にはモーター、受信機、制御機器、リモコンなどがあり、将来交換する部品が増えます。
停電時の非常開放方法も製品ごとに異なります。購入前に手動切替の有無と操作位置を確認してください。
家じゅうを同じ方式へそろえる必要はありません。毎日使う大きな窓は電動、使用頻度の少ない腰高窓は手動という選び方もできます。
手動と電動の詳しい比較は、窓シャッターの手動と電動の選び方でも解説しています。
腰高窓の値段を考える
腰高窓は掃き出し窓より高さが低いことが多く、同じシリーズなら商品価格を抑えられる可能性があります。
しかし、腰高窓シャッターの値段は、幅と高さだけでは決まりません。2階か1階か、外壁の下地、配管やエアコン室外機との干渉、電源位置が影響します。
腰高窓だから必ず掃き出し窓より安いとは言い切れません。2階で足場が必要になる、外壁に十分な取付幅がない、下地補強が必要といった条件があれば、追加費用がかかります。
出窓や装飾がある窓は、製品の取付対象外となる場合もあります。
そのため、価格表を見るときは、同じ製品シリーズの該当寸法を確認します。幅と高さを自分で測るだけで発注せず、施工店に取付面、下地、戸袋、窓上のスペースまで見てもらってください。
追加費用が出る条件
後付け費用を押し上げやすいのは、足場、電気工事、下地補強、既存部材の撤去です。
1階でも脚立だけで安全に施工できない場所、2階でバルコニーがない場所では、足場や高所作業車が必要になることがあります。
電動式は、近くに使える電源があるか、分電盤から専用回路が必要か、配線を壁内へ隠すか露出配線にするかで変わります。
屋外コンセントが近くに見えても、そのまま使えるとは限りません。電気工事を誰が行い、見積もりに含まれるか確認します。
雨戸、戸袋、面格子、日よけ、配管、ひさしが干渉すれば、撤去や移設が必要です。外壁が劣化している場合は、取付前の補修が加わることもあります。
後から追加されやすい項目を、見積書へ先に記載してもらいましょう。
見積もりへ含めたい項目
商品名・型番、手動・電動、寸法、本体代、取付工事、電気工事、下地補強、足場、既存部材の撤去処分、配送費、諸経費、消費税、保証を確認します。
窓ごとの設置条件を確認し、手動・電動の総額を同じ工事範囲で比べましょう。
後付けで失敗しないシャッター修理と選び方
取り付けできる窓か確認する
窓シャッターは、すべての窓へ後付けできるわけではありません。
シャッターボックスを収める窓上、左右のガイドレールを固定する外壁、下部の納まりに必要な空間があるか確認します。
ひさし、配管、換気口、外灯、エアコン、雨戸の戸袋が近い場合は要注意です。
外壁の表面に空間があっても、内部に固定できる下地がなければ、そのまま取り付けられません。
防水層を傷めず、荷重と風圧を受けられる方法で固定する必要があります。防火地域や準防火地域では、窓やシャッターに求められる仕様も確認してください。
マンションは窓や外壁が共用部分に当たることが多く、所有者が自由に取り付けられない場合があります。
管理規約を読み、管理組合や管理会社へ先に確認します。賃貸住宅も、所有者の承諾を得ずに工事しないでください。
目的に合う機能を選ぶ
台風対策を重視するなら、窓の大きさと地域に合う耐風性能を確認します。防犯を重視するなら、閉鎖時の施錠方法、こじ開け対策、リモコン管理を見ます。
ただし、シャッターを付けても窓の施錠が不要になるわけではありません。
日差しや視線を遮りながら風を通したいなら、採風・通風タイプが候補です。便利な分だけ価格は上がり、構造も複雑になります。
寝室では動作音、早朝や夜間の使用では近隣への音も確認しておきたいところです。
スマートフォン操作を選ぶ場合は、通信環境、外出先操作の安全確認、停電や通信障害時の使い方を聞きます。機能の多さではなく、その窓で本当に使う機能かを考えてください。
DIYで固定しない
窓シャッターの後付けをDIYで行うのはおすすめしません。本体は重量があり、高所で持ち上げて外壁へ固定します。固定位置を誤れば、風を受けたときの落下や外壁破損につながります。
さらに、外壁へ穴を開ける工事には雨仕舞いが必要です。
防水処理が不十分だと、すぐには気付かない雨漏りや下地の腐食を招くことがあります。電動式では電気配線もあり、資格が必要となる作業を伴う場合があります。
インターネットで本体だけを購入できても、あなたの窓へ安全に取り付けられるとは限りません。
採寸、下地確認、本体固定、防水、電気工事、動作確認まで含めて依頼します。DIYは取扱説明書に書かれた清掃や日常点検の範囲にとどめましょう。
自分で行わない作業
外壁への穴あけ、本体やレールの固定、電気配線、シャッターボックスの分解、スプリングやモーターの調整は避けます。落下、雨漏り、挟まれ、感電につながるおそれがあります。
見積もりの条件をそろえる
複数社で比較するときは、窓の場所、寸法、手動・電動、希望機能をそろえます。一社は標準手動、別の一社は耐風電動では、総額だけを比べられません。商品名と型番を見積書へ書いてもらいましょう。
現地調査では、足場の要否、電源、配線方法、外壁下地、干渉物、撤去部材を確認します。工事当日に追加費用が出る条件と、キャンセル時の費用も聞いてください。
価格表の値引率より、最終的に支払う総額と施工範囲が重要です。
保証は、本体と施工で窓口や期間が異なる場合があります。故障したときにメーカー、販売店、施工店のどこへ連絡するかも確認します。
見積書の読み方は、シャッター修理の見積もりで確認する項目も参考になります。
後付け後は異常を見逃さない
設置後は、左右が同じ高さで動くか、レールと接触していないか、異音や途中停止がないかを確認します。電動式はリモコン、安全装置、非常開放の説明を受け、家族も操作できるようにします。
動きが重い、斜めになる、レールから外れる、急に落ちる、焦げ臭い症状があれば使用を止めます。ケース内部、スプリング、巻き取り軸、モーターを自分で分解してはいけません。
窓シャッターの故障症状と費用は、窓シャッター修理の費用と依頼先で詳しく解説しています。
購入時の見積書、保証書、取扱説明書、型番の写真は一緒に残してください。数年後にリモコンや部品を交換するとき、製品を特定しやすくなります。
◆相川のワンポイントアドバイス
後付けでは、価格より先に外壁と窓上の空間を見ます。写真だけで概算を聞く場合も、窓だけでなく周囲の外壁、ひさし、配管、足元まで写してください。現地調査との差が小さくなり、追加工事の説明も受けやすくなりますよ。
設置できるか分からない窓や、すでに動きにくいシャッターは、写真と症状を用意して相談しましょう。
窓シャッターの後付けに関するよくある質問(FAQ)
腰高窓の後付け費用はいくらですか?
腰高窓は掃き出し窓より小さいことが多く、商品価格を抑えられる可能性があります。ただし、2階の足場、外壁下地、電気配線、配管との干渉で総額は変わります。寸法だけで判断せず、工事費込みの見積もりを取ってください。
2階の窓にも後付けできますか?
取付空間と下地があり、製品の施工条件を満たせば設置できる場合があります。ただし、バルコニーがない窓では足場や高所作業車が必要となり、1階より費用が増えることがあります。
手動と電動はどちらがおすすめですか?
初期費用と停電時の扱いやすさを優先するなら手動、毎日の開閉負担を減らしたいなら電動が候補です。家じゅうを統一せず、使用頻度と窓の大きさに合わせて窓ごとに選んでも構いません。
雨戸があっても設置できますか?
戸袋を残して取り付けられる製品もありますが、雨戸、戸袋、外壁、窓の形状によって対応が変わります。撤去や専用部材が必要になる場合もあるため、現地調査で確認してください。
DIYなら安く後付けできますか?
本体代だけなら安く見えても、安全な固定、防水処理、電気工事、保証まで考える必要があります。落下や雨漏り、感電のおそれがあるため、本体を外壁へ固定する工事は専門業者へ任せてください。
総額を比べてシャッター修理に備える
窓シャッターの後付けでは、手動か電動かだけでなく、窓の寸法、設置階、外壁下地、電源、干渉物によって費用が変わります。
価格表を見るときは、商品だけか、工事費と消費税まで含むかを確かめてください。
初期費用を抑えるなら手動、毎日の負担を減らすなら電動が候補です。腰高窓と掃き出し窓を一括りにせず、窓ごとに見積もることで無駄を減らせます。
安い本体を探すより、追加工事と将来の修理まで見える見積もりを選ぶことが後悔を防ぐ近道です。
私は、シャッター修理業務に約30年従事し、現在は一人親方としてメーカーの修理業務に携わっています。
メーカー指定の研修や資格で学んだ安全手順と現場経験をもとに、押しつけず、納得できる判断につながる情報を発信しています。
執筆者:相川


