こんにちは、シャッター修理に約30年携わってきた、シャッター修理ガイドの相川です。シャッターが動かなくなると、「とにかく元どおりにしたい」で頭がいっぱいになると思います。
手動か電動かは、家全体でそろえなくて大丈夫です。毎日使う窓は電動を検討して、あまり使わない窓は手動で直すなど、窓ごとに決めるのがおすすめです。
- 手動と電動の違い
- 窓ごとに手動か電動かを選ぶ診断
- 修理、電動化、新規取付の費用の例
- 電動にする前に確かめること
なお、この記事は窓のシャッターの話です。ガレージのシャッターは大きさも工事も違うので、別に考えてください。
手動か電動かは窓ごとに決めていい
「電動は便利そうだけど、全部替えると高い」と思うかもしれません。でも、家じゅうをどちらか一方にそろえる必要はありません。
毎日開け閉めするリビングの窓は電動に、年に数回しか触らない小窓は手動のままに。こんなふうに分ければ、費用も無理なく考えられます。
手動と電動の違い
細かい仕様を全部覚える必要はありません。選ぶときに関わるところだけ、表で見ておきましょう。
| 見るところ | 手動 | 電動 |
|---|---|---|
| 操作 | 手で上げ下げする。窓を開けて操作する | リモコンやスイッチで操作する。窓を閉めたまま動かせる |
| 電気 | いらない | 電源がいる。配線の工事が必要なこともある |
| 停電のとき | ふだんどおり動かせる | 手で開けられるかは製品で違う |
| 費用 | 抑えやすい | 機器と工事のぶん高くなりやすい |
| 将来の修理 | バネやスラットなど | モーターや受信機、リモコンも対象になる |
どちらも、ずっと使えるわけではありません。三和シヤッターは、動く建材商品について10年を一つの目安に、点検や部品交換をおすすめしています。
今回手動で直しても、部品が傷めばまた修理が必要になるかもしれません。そのときの体力や使い方も、少し先まで考えておくといいかなと思います。
出典:三和シヤッター工業「点検(メンテナンス)について」(確認日:2026年11月4日)
3つの質問で窓ごとに診断する
使う頻度、窓の場所、操作する人。この3つで、その窓の目安が分かります。
気になる窓を思い浮かべて、選んでみてください。
30秒でわかる
あなたのその窓、手動と電動どっち?
3つすべて選ぶと、いちばん下に結果が出ます。選び直せば、何度でも診断できます。
Q1 この窓は、どのくらい開け閉めしますか?
Q2 窓の場所と大きさは?
Q3 その窓を主に操作するのは?
電動が向いています
この窓は電動を検討する価値があります
開け閉めが多いほど、手で動かす負担が毎日積み重なります。電動にすると、窓を閉めたままボタンで操作できるようになります。
この診断は窓1つ分の目安です。家じゅうを同じにする必要はありません。
手動で十分です
この窓は手動のままで無理がなさそうです
使う回数が少ない窓は、電動にしても費用のわりに便利さを感じにくいかもしれません。手動で直して、予算は毎日使う窓に回す手もあります。
この診断は窓1つ分の目安です。ほかの窓は、選び直してもう一度診断できます。
迷いどころです
この窓はどちらもあり。決め手は今の状態です
使い方だけでは決めにくいタイプです。今のシャッターの傷み具合や電源の位置で、手動の修理と電動化のどちらが合うかが変わります。
この診断は窓1つ分の目安です。迷う窓ほど、実物を見てもらうと判断しやすくなります。
「迷いどころ」と出た窓は、今のシャッターの状態で答えが変わります。次の費用の話まで読んでから決めても、遅くありません。
よくある後悔から考える
選び方は、失敗の例から考えるほうが分かりやすいことがあります。どちらの後悔も、今の使い方だけで決めたことが原因になりやすいんです。
| よくある後悔 | 避けるための考え方 |
|---|---|
| あまり使わない窓まで電動にして、費用がかさんだ | 電動の便利さは、開け閉めの回数が多いほど感じやすい |
| 毎日使う窓を手動で直したが、数年後につらくなって電動にした | 毎日使う窓は、数年先の体力も考えて決める |
◆相川のワンポイントアドバイス
私なら、「この窓を5年後も今と同じように開け閉めできるか」を考えてもらいます。ご本人だけでなく、一緒に住むご家族が操作できるかも、聞いておくといいですよ。
費用は3つの選択肢で比べる
「手動で直すか、電動を新しく付けるか」の二択で考えがちですが、その間に、今のシャッターを活かして電動にする方法もあります。公開されている価格の例で見てみましょう。
| 選択肢 | 公開価格の例 | 含まれる範囲 |
|---|---|---|
| 手動のまま修理 | LIXIL:シャフト調整19,000〜33,000円、シャフト交換42,000〜108,000円 | 出張料、技術料、部品代、税込(2025年6月時点) |
| 今のシャッターを電動化 | ソムフィキット:181,000円〜(日本ケイアンドアイ、ジーフェイス) オートマンミニ2:222,700円(文化シヤッターの参考価格例) |
キットと標準工事、税込。電気工事や修理は別のことがある |
| 新しく取り付ける | LIXILリフォームシャッター:手動126,100円〜、電動223,100円〜 | 本体の価格。消費税、組立、取付、運賃は別 |
出典:LIXIL「修理費用の目安」、LIXIL「リフォームシャッター」、各社の公式サイト(確認日:2026年11月4日)
会社も製品も含まれる範囲も違うので、この金額をそのまま比べることはできません。今のシャッターに合う方法は、見積もりで確かめましょう。
電動化と交換の比べ方は窓シャッターは電動化か交換か、キットの費用と取り付けの話は電動化キットの費用とやり方で説明しています。
見積もりで確かめたい追加費用
本体と工事費のほかに、条件によって加わる費用があります。金額は家ごとに違うので、見積書に入っているかを聞いてみてください。
- 2階以上の足場や高所の作業
- 今のシャッターや雨戸の撤去と処分
- 窓枠に合わせる工事
- 電源の配線工事
- 電動化の前に必要なスラットやレールの修理
電動にする窓が複数ならまとめて聞く
電動にすると決めた窓が2つ以上あるなら、時期を分けずに聞いてみましょう。施工店の公開価格では、まとめて頼むと1窓あたりの金額が下がる例があります。
| 同時に頼む窓の数 | 総額(幅180cm以下) | 1窓あたり |
|---|---|---|
| 1窓 | 181,000円 | 181,000円 |
| 2窓 | 347,000円 | 173,500円 |
| 3窓 | 498,000円 | 166,000円 |
出典:日本ケイアンドアイ「シャッター電動化・ソムフィキット 価格表」。税込、標準工事込み。配線工事や修理は追加になることがあります(確認日:2026年11月4日)
電動にする前に確かめること
診断で電動と出た窓は、注文の前に次の3つを確かめておきましょう。ここを飛ばすと、「思っていたのと違う」となりやすいところです。
物を挟んだら止まるとは限らない
障害物に当たると止まる機能があっても、過信は禁物です。LIXILの電動シャッターも、感知できない範囲があると案内していて、動かす前に人や物がないかを確かめるよう書いています。
小さなお子さんやペットがいるなら、その製品に障害物を感知する機能があるか、どこまで感知するかを聞いておくと安心です。
停電のときに手で開けられるか
手で開けられるかどうか、操作の方法は製品ごとに違います。契約の前に聞いておくと安心で、メーカー別の案内は電動シャッターを手動で開ける方法にまとめています。
見積もりは1社で決めない
同じ窓でも、会社によって提案も金額も変わることがあります。余裕があれば2〜3社に、同じ内容を伝えて比べてみてください。
修理で足りるのか、交換まで考えるのかで迷うときは、シャッターは修理と交換どちらかも参考になります。
手動と電動の選び方でよくある質問
手動のシャッターは電動にできますか?
今のシャッターの状態が良ければ、電動化キットで電動にできる場合があります。メーカー、年数、寸法、電源の取り方で変わるので、現地で見てもらいましょう。
手動と電動、どちらが費用を抑えられますか?
今回の費用だけなら、手動のまま修理するほうが抑えやすいです。ただ、毎日使う窓なら、数年後の使いやすさも含めて考えると判断しやすくなります。
壊れた窓だけ電動にしてもいいですか?
大丈夫です。家全体でそろえる必要はありません。
ほかにも電動にしたい窓があるなら、一緒に見積もりを取ると比べやすくなります。
電動シャッターは停電すると開けられませんか?
ふだんの操作では動かせません。手で開けられる製品もありますが、操作の方法は製品ごとに違います。
契約の前に確かめて、使い方も教えてもらいましょう。
壊れたシャッターはそのまま電動化できますか?
スラットやレールが傷んでいると、先に修理が必要なことがあります。文化シヤッターのオートマンミニ2も、動作不良があると取り付けできない場合があると案内しています。
壊れたときは窓の使い方を見直す機会
最後に、この記事のポイントをまとめます。迷ったら、次の順番で考えてみてください。
- 家全体でそろえず、窓ごとに決める
- 毎日使う窓は電動を検討する
- あまり使わない窓は、手動で直す手もある
- 修理、電動化、新規取付を、総額で比べる
- 電動なら、感知機能と停電時の操作を確かめる
修理で足りるか、電動にするかは、実物を見ないと決めにくいところです。壊れたシャッターを無理に動かさず、まずは状態を見てもらいましょう。
執筆者:相川